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2014.01.27

【伊藤の履歴書】vol.09 ジュニアスタイリスト時代。

新店舗オープンの華々しさのなかでのデビューを果たしたものの、伊藤を目当てにご来店下さる顧客様というのは、せいぜい身内や友人くらい。

多くのジュニアスタイリスト同様、私もまた、小中学生のお子様を中心に、ご指名のないお客様を担当させていただくばかりの日々でした

先のブログでも書いた通り、言葉は悪いですが、どうにかこうにかデビューにまでこぎ着けたような技術力しか持たずにスタートしていることもあり、出来うる限りの笑顔と接客で思いをお伝えするばかりのお仕事。


正直、絶望的に、、、。「へたくそ」な美容師でした。

 

忘れられないお客様。

「パーマをかけて欲しい」とご来店された女性のお客様を担当することがありました。

 

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やはりいつもと同じように、その時の自分に出来うる限りの仕事を提供して、お仕上げ前の、最後のお流しをしようという時。


シャンプー台で施術をしている私のもとに、先輩が歩み寄ってきてくださり、パーマのかかり具合を見るなり、難しそうな表情で「もし、かかりが甘い(よくない)と思ったなら、正直にお客様にご説明申し上げなさい。」といった趣旨のメモを持って来て下さるなんてことがありました。


ほんと、どんだけ、へたくそだったんでしょう。。。


ご存知のようにパーマは乾かすほどに、ウェーブ感がなじんでいく(、、、当時の私の心中からすれば「伸びていく」)もので、やはりその時も、お客様が持って来て下さっていた切り抜きのお写真を見たいような見たくないような、、、おそるおそるドライヤーをかけていたのですが。。。


仕上がるにつれ、お客様のリアクションが、、、


「とってもいいです!私がイメージしていた感じです!」


o(≧∇≦o)(o≧∇≦)oo(≧∇≦o)(o≧∇≦)oo(≧∇≦o)(o≧∇≦)o!!!!!!!!!!

 

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先輩からのチェックがあった手前、俄然ホッとした感が強まり、とても気持ちよくスタイリングさせていただいたことを憶えています。


そしてお会計。

当時私のカット料金は、所属していた店舗で最安の料金。

そのことに気づかれたお客様が、「伊藤さんって、ジュニアスタイリストさんだったんですね。私、特に指名をしなかったものだからとても上手い(=お値段の高い)スタイリストさんにやってもらっているんだとばかり思っていました。」


自分の技術が行き届いていないこと、経験値が少ないことは自分が1番自覚していて、おそらくそういう自信のなさは、自分の技術を通してきっとお客様にも伝わっていたんではなかろうか、いやいや絶対にそんな心配を感じさせてなるものか。


お客様のことを思うどころか、自分のことを案じているばかりの仕事に、いただいた、あたたかいお声。



お見送りを終えた後、バックヤード。






うれしいような、悔しいような、情けないような。

 

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気づけば、ぽろぽろ涙がこぼれていました。





「ぜったい、、、うまくなってやる。」

 

お客様がいて下さるから、美容師でいられる。

憧れはいつのときも、最初に、厳しい現実を突きつけるものです。

ジュニアスタイリスト当時の失敗談は、枚挙に暇がありません。


わたしたちの仕事は、受け取って下さるお客様が目の前にいる分、甲斐があり、時に華やかさもともなうものですが、一方で、とても残酷な一面もあるものです。

期待に応えられなかったこと。


お客様の寂しそうな表情。


鏡のなかに、すべて答えがあります。

「美容師のお仕事は、好きじゃなければとてもやっていけない」なんて言葉も聞きますが。


「好き」だけでも足りないくらい、ギリギリのところでもがいた当時。

 

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自分を立て直してくれたのは、

「またお願いします!」「がんばってね!」

当時、数こそ少なかったですが、自分を指名して来て下さるお客様のあたたかい声であったり。


信じて、叱咤して、激励して、もう1回叱咤して、やっぱりそれでも最後は信じて。

自分にチャンスを与え続けて下さった先輩方の存在だったと思っています。


いろんな思い出やエピソードが書いていくうちに次々思い出され、ずいぶん語りすぎてしまいました。

そんなこんなのジュニアスタイリスト時代。奮闘記は今しばらく続きます。(つづく)


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