イチエの毎日。
2014.09.24
便利街道、果てしなく。
「携帯電話」を初めて手にしたのは、今から10ほにゃ年前。 電話を持ち歩くことが出来て、ポケットベル(知ってますか?w)のようにショートメールも送ることが出来て、個人の連絡先もまたその中に収められるという画期性になんともいえない興奮を味わったものです(確か当時まだカメラ機能はなかったはず、、、。当時大学生をしていた私。友人とおふざけ半分で携帯電話の未来を語っていたものでした。 「こういうのってどこまで小さく(薄く)なるんだろうね。」 「やっぱ最後はカードサイズじゃない?」 「うぉお!それすげー!!」 「いや、やっぱ時計型っしょ。」 「うおぉおぉお!近未来的!!」 「え、でも喋るときは腕時計に向かってって格好いいけど、相手の声聴くときは?手首を耳のところまで持ってくるの?!それ格好わるくない(一同爆笑)??」 箸転げても笑う若かりし頃のバカみたいなおしゃべりが予測していた未来も、さほど遠くないものになってきたようです。
時々、鬱々。
何人かのお客様とお話しさせてもらったのですが、実は今回の機種変更。 個人的には脱スマートフォンを検討する機会でもありました。しかも結構、前向きに。巷でもひところ、「ソーシャルネットワーク疲れ」なんて表現もありましたが。
こどもの頃に全く触れずに過ごしてきて、いよいよ大学生、社会人くらいの「オトナ」手前時代になって初めて触れたインターネットや携帯電話。私たち昭和5X年世代って、良くいえばアナログデジタル両方を知っている、悪くいえば「はざま」世代ってこともあるのかもしれません。
私もまた時々、「依存」近しい状態に陥っているような自分に抵抗を感じてしまったり。「情報浴びすぎだなー」「必要ないとこまで欲しがっちゃってるなー」。 自分の品のなさにげんなりしたり、インターネットを通じた誹謗中傷や、既読スルーがどうしたこうしたとかそんな話題を聞くにつけ、鬱々とすることがあります。(、、、なんてことをインターネットを通して表現している自己矛盾っぷりったらないんですけどw。)
引き返しちゃダメダメ、何事も。
とはいえ。 いつの世にも、私たちを興奮させる、目覚ましいアイテムというのは登場するものなんだとも思うのです。 インターネットや携帯電話というものがない世の中に戻ることもないのでしょうし、私よりも若い世代の方たちからすれば(赤ちゃんさえ使いこなす?!)「当たり前」のインフラ。 先を歩いている自分たちもまた「ちょうどいい付き合い方」を選択していくということなんだよな。とかなんとか。 引き返しちゃダメダメ。前に向かって走りながら、受け入れながら、探す。お仕事やいろんなことにも通じる部分かもしれません。
そんなところで。あーだこーだ騒いだほどもなく、落ち着いた次第です。
情報との接し方、探し方、活かし方。 便利のなかで、あえて選択する不便。不便のなかで育まれる想像力、創造力。
今回を期にまた改めて。「そのスタンス、いいね。」ってところ、走りながら探していきたいものです。
hair design space i.chi.e (ヘアデザインスペースイチエ)
オーナースタイリスト/伊藤 護