コラム
2012.02.28
暖かくなり始めの3、4月同様、この季節少し気になるのが抜け毛。そんなわけで今回は育毛にまつわるエトセトラです。 「こんなに抜けて大丈夫??!」
お風呂場で髪を洗った後や、起きた後の枕を見てビックリ!なんて経験ございませんでしょうか。 確かにいろいろな要因が考えられる抜け毛の症状ではありますが、多くの場合、髪本来の正常なサイクルに基づいて脱毛していくケースの方が、実はほとんどです。 もともと髪の毛は頭の中の、毛母細胞というところで作られ徐々にその長さを伸ばしていくわけですが、やはり細胞は細胞。生き物ですから2年から5年(少し幅がありますが)前後でその活動を止めてしまいます(これを休止期と呼んでいます)。 一般に毛髪全体(10万本前後)の10%前後が常に毛母細胞の「休止期」に入っているといわれますから、毎日抜け毛があったとしてもなんら不思議なことではないというわけです。
「だけど気になる・・・抜け毛の原因って?」
一 般に言われているのは、症候性脱毛(妊娠出産前後の脱毛や甲状腺の疾患等が引き金になるもの)、結髪性脱毛(髪を結んだり物理的な力が加わっておこるも の)、円形脱毛(過労や過度なダイエットなどのストレスが原因といわれています)、若年性脱毛などでしょうか、いずれにしても、症状として起こる脱毛とい う結果もその原因は様々です。
「抜けた髪の毛先端にズームイン!!」 なかでも今回は、若年性脱毛について取り上げてみたいと思います。 こ の若年性脱毛、本当なら成長期にあるべき毛母細胞が正常に働かず、髪が本来の寿命をまっとうできずに抜け落ちてしまうというもの。毛根自体が小さく、弱々 しく、頭皮にしっかりと根を張っていません。当然髪の成長もかなわず、様々な負荷のため細く柔らかいうちに抜け落ちてしまうというわけです。 一般に言われているのは脱毛した毛髪の毛根をチェックしてみるといいといわれています。
正常な脱毛を経た毛髪の毛根は少し膨らみを持っていて、肉眼でも先端に白いものが確認できることがあります。それに対して、若年性脱毛症による脱毛髪は根元に行くほど先細りしていることが多くみられます。 もし!万が一にでも!そのような症状が確認できたら警告サイン!ちょっと頭皮ケアに真剣に取り組んだ方がいいということになると思います。 「カクセンヨウブッシツ??!」
食生活、生活リズム、シャンプーの習慣、原因になることは様々ですが、最近の研究ではこの若年性脱毛症を引き起こす悪玉は「角栓様物質」といわれています。 何だか聞きなれない言葉ですが、そもそも脱毛は男性ホルモン(テストステロン *勿論女性も無関係ではないですよ~~)と毛母細胞の中にある酵素(リダクターゼ)とが結合して生まれる脱毛ホルモン(DHT)によって促されるもの。
そしてこのDHTには皮脂腺を刺激する働きがあるものですから、そこで過剰に分泌された皮脂と頭皮の汚れとが結合して、角栓となって毛穴をふさいでしまって言うプロセスなんですね。 「スキャルプケアってほんとに大切なんですね。」
ちょっと頭が混乱してきそうですが(笑)。 健康な毛髪もまずは頭皮環境からということ、少しご理解いただけたでしょうか(^^)。 つまり要約してしまうと、脱毛を抑制するために必要なことは大きく分けて、①脱毛ホルモンDHTの生成を抑制すること、②角栓様物質をしっかり取り除いて毛母細胞を活性化すること、この2点ということになります まず①については、一般に育毛剤といわれるものが活躍してくれる範囲で、最近では血行を促進する働きに加えて、この脱毛ホルモンの生成をコントロールする働きを持つものも流通するようになっています。
ホルモンに働きかける分、効果・副作用についても各論ありますが、その生成を抑制するという意味で、一定の効果が見込まれるものと思います。 また②については、やはりシャンプーを含めた頭皮ケアが重要になってきます。
角栓様物質というのは、皮脂と結合して生成されるものだけに通常のシャンプーだけでは取り除けない場合もあります。しっかりと毛穴レベルでのケアをしていくことが大切です。 今月は以上です(^^)。
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