ファッションとオシャレと、パブリック(公)と。

イチエの毎日。 2018.08.26

先日なんとなしに眺めていたインターネットの記事。

 

あるタレントの方が表明されたタトゥーに対する認識について、それをきっかけに広がっていた議論(?)がありました。

 

 

要旨としては、ご自身の入れたタトゥー。一定の賛否は承知の上ではあったけれど、なかなか辛辣なものも多く、、、といった感じのもので、そのタレントの発信力の大きさも相まって、いわゆる「沸いている」そんなところ。

 

 

このブログで書きたいことをはっきりさせておきたいので最初にお伝えしますが、タトゥーに対して私は、是も非もなく、そもそもあまり関心がありません。

 

 

 

ただ、最近は海外カルチャーの盛んな流入もあり、タトゥーを「刺青」(読めない若者もいたりしてw)と訳すことなく、そのままファッションとして捉える向きも多く。

 

そっち側の視点から美容師にも見解を述べる余地があるのかなと。そんな思いでしたためるブログです。

 

 

 

 

ファッションと、オシャレは違うもの。

 

 

厳密な言葉の定義はともかく、私の中での使い分け。

 

 

「ファッション」というのは(時代、流行も伴うものですが)その人の持っている民俗性、信仰、主義や主張、そこから育まれる嗜好に基づいて総合的に表現されてくるもの、をいうものだと思っています。

 

 

 

 

 

 

例えば日本の着物、ハワイのアロハシャツなどに代表される伝統的、民俗的なものから、例えばロカビリー、パンク、レゲエ、ヒップホップといった音楽にまでその主張が滲んでいく様なものまで。文化、風俗、地域性などなど、パーソナリティを反映するものは、なんでも「ファッション」。

 

 

 

一方の、「オシャレ」。

 

これについては、「仏教徒がクリスマスにはしゃぐのはなんだかんだ、、、」いうわけではないんですが。

 

本人が表現したい意志と「ファッション」がマッチして、着こなせている状態をいうんだと思っています。

 

 

 

 

なので、つまりは、

 

 

「タトゥーはファッション。」は、納得がいくんです(是非の話ではありません、くれぐれも。

 

 

、、、けど。

 

「タトゥーが入っていて、オシャレ。」かどうかは、うーん。

 

前後関係がわからないとなんとも言い難いし、日本人に限っていうと「オシャレに」こなせている方は少ないんじゃないのかなー、と思っています。

 

 

 

 

美容師として大切にしていること。

 

 

 

ファッション性を帯びている仕事という自覚のもと、心がけていること。

 

 

 

「(ファッションを通して)味方を作るよりも、敵を作らない。」

 

 

きれいになっていただきたい「主役」は、あくまでお客様。

 

もっとも評価してもらいたいのは、自分の衣装、外見ではない。

 

 

 

 

 

 

(昔は履いていましたがw)一時期から「つま先の尖った靴を履いている男性はうんぬんかんぬん」そんな声が聞こえ始めるようになってから即、プライベート以外で履くのは控えるようにしました。

 

 

 

「行きすぐれば及ばざるが如し。」

 

「おしゃれ」というのは接してくださる相手への配慮という側面も多分に持っていて、そこをはみ出したスタンスでお客様からの評価を損なうような美容師になりたくないと思っています。

 

 

 

お客様にお届けする上で大切にしていること。

 

 

サロンワークをすれば、若いお客様を中心に、時には奇抜なヘアメイクをご提案させていただくこともあります。

 

 

 

 

接してくださる相手への配慮という側面よりも、「わたし、これがしたい!」自己主張の側面を大切にして差し上げたい気持ちから「やっちゃうーーー?!」なんつって、そんなこんなする場面も、しばしばです。

 

 

それでも、心の中で思っていること(次回お越しの際には確認をさせていただいています

 

 

 

「そのお客様が関わる方たちから【違和感】を持たれない仕上がりを目指そう。」

 

 

 

 

「無難」はオシャレじゃない?

 

 

オシャレ、の対義語が定かではないですが、わたしは、接してくださる相手への配慮を欠いた、自分の主張を表現するだけで満足な身なりのことを、「オシャレじゃない」と思っています。

 

そして、できる限りサロンにお越しくださっているお客様をお迎えする美容師として、またそのお客様にお届けするヘアデザインが「オシャレじゃないもの」であってほしくないと思っています。

 

 

 

私にとってはお客様。

 

お客様にとっては、学校の先生、勤務(バイト)先の上司、親御様、ご家族への配慮をベースに楽しむファッション。

 

配慮に過ぎれば、たしかに、「無難」なところで収まってしまいそうになる場面も多々あるでしょうが、「難を無くして表現する」という点において、それはそれで、とってもおしゃれなアテイチュードではないでしょうか。

 

 

 

 

先の、「沸いていた」議論の趣旨とはズレた観点からですが。

 

 

ファッションとオシャレを都合よく混同させながら「公」の線引きを曖昧にしていくことは、美容師、ちょっと違和感、覚えます。

 

 

 

なんにせよ、もともとディベート文化が希薄なお国柄。

 

 

 

あれこれと二項対立させながら、相互の言い分を交換、理解し合うことはとても有意義で、やっぱりそれも「オシャレなこと」。たまにはまたこんな記事も書いて自分の考えを省みてみようと思います。

 

 

 

ではでは。おやすみなさい。

 

 

あでぃおーっす。

 

 

 

hair design space i.chi.e(ヘアデザインスペースイチエ)
オーナースタイリスト 伊藤 護

 

 

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