イチエの毎日。
2016.04.20
あさ「お姉ちゃん、お父はんが作りはる銀行いうのはな、志のある人を応援するためにお金を貸してくれるとこなんだす。今、お姉ちゃんと惣兵衛さんは、お子たちも増えて、精一杯お仕事頑張ってはる。その志のあるお姉ちゃんを信用して、応援して、助けてくれる…それが、銀行いうもんなんだす。そやさかい、これは、もらうのやあれへん。貸してもろたらいいんだす。ほんで、これ貸してもろたら、お姉ちゃんたちがその信用に答えて頑張って、そないして、いつか何倍にでもして返したらよろしいのや」
はつ「そんなこと…できるわけ…」
梨江「いえ、そうしなさい。あんたも言うてたやないの。『青物には、不思議な力がある』って。あんたらはまだ若い。これからいくらかて地に足つけて、新しい人生を歩むことができるんえ。うちもお父はんもな、あんたにそれを貸して、あんたら親子がこれからどう生きるのか見届けたいんや」
はつ「…お母はん…」
梨江「お願いや、はつ。…母の最後のお願いどす…」
はつ「……わかりました。遠慮のう、お借りします…！」
はつ「…おおきに…、ほんまおおきに、お母はん…」
はい。というわけで長い前振りでしたが。
イチエ、伊藤もこのたび。
創業時に御融資いただいた資金について、すべての返済を終える運びとなりました。
事業を継続して運営していく限り、あくまで通過点ですので、こういう記事はどうかなとも思ったのですが、ひとつ、けじめとして。
サロンを代表して、ここまで私の創業意志にご理解とご協力をくださった皆さま、そして日頃、ヘアデザインスペースイチエというサロンをご愛顧くださっている皆さまに心からの御礼を申し上げます。
ほんまおおk・・・、、もとい、本当にありがとうございました。
当時３０歳なりたての青いガキンチョが、自分の身ひとつで、世間様の御資金を拝借してサロンを立ち上げるだなんてのは、今になってみれば分かることですが、とんでもなくおこがましいことで。
「そんな、この計画書通りお客様が運んでくださるような立地でしょうかねぇ。」
なんて、融資審査官の当時の言葉（ぜってー見返してやるって思ってたけどね も、まぁ分からなくもない話だったのかもしれません。
何はともあれ。
寄せてくださった信用をお返しすることができて、こうしてご報告ができたこと、何よりぽんでした。
大切なのは、これからのこと。
考えていることがないといえば、嘘になりますが。
今の地点がそうであるように。「なるようになるもの」だとも、思っています。
「ありき」で考えるというよりは、今あるもの、手に入れてきたもの、
このステージまで、自分を押し上げてくださった方たちを大切に。
青かったお尻も、ちょっとくらいは赤みを帯びてきたのでしょうか。
これからも、美容師としてばかりでなく、一経営者としても、一層の成長をしていくこと、お約束して。
そんなこんなです。
ひとつ、今後とも。宜しくお願い致します。
まずはご報告まで。ほな。
hair design space i.chi.e（ヘアデザインスペースイチエ）
オーナースタイリスト 伊藤 護
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