イチエの毎日。
2016.08.03
8月最初のブログになりました。
girl: Kei / hair, photo: Mamoru Ito
暑い日に、雷落っこちてくる日。
日増しに夏らしい、はっきりした陽気になってきましたが、どうぞ今月もよろしくお願い致します。
昨日は今月最初の公休日でしたが、午後から丸の内へ。
「初めての訪問美容」と題されたセミナーでお勉強する機会を得てきました。
まだまだ一般的にも認知の高くない分野、領域。
正直、私自身もまだその必要性を痛感していないところもあって、「実際のところってどうなのかな?」ってくらいの、関心の程度で臨んできました。
基調講演は、NPO法人全国福祉理美容師養成協会(通称:ふくりび)の代表を務められている赤木勝幸氏と、同じく事務局長を務められている岩岡ひとみ氏。
協会の足跡、お二人を中心に歩んでこられたこれまでの軌跡をうかがって、あらためて美容師が求められている社会的な使命の、新しい側面を確認してくることができました。
参加されている方たちは、やはり私と同じようにサロン運営をされている方から、実際に訪問美容に取り組んでいらっしゃる方まで様々でしたが、そういう方たちとのディスカッションの機会を得てこれたことも大変有意義でした。
今、伊藤が考えていること。
現状4人に1人、ゆくゆくは3人に1人が高齢者となっていくと言われている日本。
私たちが担当させていただくお客様、またあるいはそのお客様の大切な方たちの中にも、美容室まで足を運んでいただくことが難しくなる、そんな未来も、大げさな話ではないのかもしれません。
「ひとつひとつの出会いを大切に」から始まったご縁が末長く続いていくように。
実現できる未来を、前向きに考えてみたいと思っています。
一方で、ちょっと心配していることも、、、誤解を恐れずに著しておこうと思います。
美容師がお迎えにあがら「なきゃいけない」時代には、しないでおいてほしい。
ご高齢の方、美容室へ運ぶのが難しいハンディキャップを背負われている方に、私たちがご訪問を通じて技術・サービスを提供できる未来というのは、とても素晴らしいことだと思っています。
が、その取り組みの先に、(言葉は悪いのですが)「お客様の取り合い」のような土俵に美容師たち(、、、美容師だけじゃないけど。)が乗かってしまうのではないか、美容師自身がウェイトの置き方に誤りはしないだろうか。
まだまだ認知のされていない領域=これからの「市場」(、、、という表現が使われたことに少しいや〜な感じを覚えてしまいましたのです。)だからこそ、少し心配しています。
美容師法という国で規定されている、「美容所(美容サービスを提供する場所)」の定義やら法律云々の話を持ち出すまでもなく。
「美容室(ヘアサロン)」という場所まで「お出かけする」というところから。
そういう気持ちになってしていただくお支度のところから。
期待を寄せていただいている私たちの仕事は始まっていると、私は思っています。
人が集ってくる場として期待される「サロンの価値」というのを下げないように、訪問美容に関するインフラ整備、法律の面での整備、コンセンサス、文化が成熟していくというステップを、慌てずに構築していくのがいいのかな、と思います。
また、私たち美容師も、もっともっと現実的な部分をたくさん勉強して、要介護者の皆様、またそのご家族、関係者の方たちに何が提供できるのか、できないのかを理解すること。
ビジネスである限り、追う利益ありきなんだと思うのですが。
介護の現場最前線で活躍されている方たちから伺う実状もあります。
この領域について、厳密に言えば専門外の私たち美容師が、その「利」を期待してどうこうするとかっていうよりかは、何が世のため人のためになることで、自分たちにできることが何なのかを先において、考えていけたらどうなのかなというのが、今の私の認識です。
うーーーん、、、やはり、あわてずに。といったところでしょうか。
「やり方より、在り方。」まさに、ですね。
お客様方のご意見も伺うことができたら、ぜひ。
でわでわ今日はこの辺りで。
【8月定休日】
2日・9日・16日・23日・30日(火曜日のみ)
*今月は、代表伊藤/Jr スタイリスト 国吉 が夏休みをいただきます。
*各スタッフの公休日についてはブログをご参照ください。▶︎▶︎▶︎ https://ichie.net/4470
hair design space i.chi.e(ヘアデザインスペースイチエ)
オーナースタイリスト 伊藤 護
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