イチエの毎日。
2014.03.26
昨日まで書いていた「伊藤の履歴書」ブログの名残よろしく、当時のことを思い返してみたり、今迎える立場となって思うことだったり、やはりこの時期になると私もまた色々思うところがあります。
今日は少しそんなお話をさせて下さい。
ゆとり教育と、美容室の教育。
ここ数年、美容業界に入ってくる世代というのは、いわゆる「ゆとり教育」と呼ばれるカリキュラムを受けてきた若者たちです。職人仕事、徒弟関係（…もう死語なのでしょうか（苦笑））の名残り根強い、私たちの業界とのミスマッチが原因とされる、早い段階での離職者の多さもまた、この世代格差をなぞりながら、（少なくとも私たちの業界では）取り沙汰されることの多いトピックのひとつです。
かくいう私も、i.chi.e オープン以来、スタッフの教育についてはとても頭を悩まされてきました。
「先輩が白っていえば、黒いものも白！」というと言い過ぎでしょうか。 私が受けてきた教育のほとんどは、大なり小なり社会に出て１番最初に味わうこと、飲み込まなくてはいけないこと。
「世の中は基本、理不尽だ」ってこと。 学生時代に教科書のなかから想像していたような世界を、探してはみましたが、残念ながらどこにもありませんでした。 そんな、理不尽まじりの、自分が叩き込まれた価値観だけで計ろうとすると、接する今の若者たちの大多数（あくまで初期値の段階で）に対して、「この程度のことで音を上げていて、美容師になれるかな。。。？」になってしまう。
加えて、技術的なサービスをお客様に提供するスタッフの教育について、譲歩やフォローはできても、「まいっか、これで。」は、お客様への「まいっか、これで。」
妥協というのも、やはりなかなか出来ず。
むーむむーむむむーーーー。
そんな私たちは「〇〇〇世代？？！」
袋小路に入ってしまいそうな時、ハッとさせられた言葉があります。「大人がどうあるべきかを教えてくれるのは、自分よりも大人の世代ではなく、子供の世代。」
今でこそ、「ゆとり教育」を受けてきた世代の方達が「２０代前半の若者たち」だから、先を歩く私たち世代は「最近の若者は、、、」っていうお決まりの文句で社会人の洗礼らしきものを浴びせようとしますが、はてさて１０年後、どうなっているかは誰にも分かりません。
もしかしてもしかして。 ４０代半ばを迎えた私たちの世代をして「世代間の交流が最も上手に出来なかった世代」なんて揶揄されているかも。 なんて、考えることがあります。
衝突するから交わりが生まれて、新しい文化ができていく。
人こそ商品のヘアサロン。
理不尽を受け入れてきた私たちの世代が、これからの世代の方たちに理不尽を強いることができる世代なのかというと少し違うんではないかな、と思っています。
世代というのはその都度その都度ゆるやかにその表情を変えていくものです。
先輩方が私たちに残して下さった想いや情熱「人をキレイにする」という仕事は、誰にでも出来るようなたやすい仕事ではなく、時間をかけて技を磨き、たくさんの人たちと交わりながら人間性を磨き、それでやっと何かをつかみかけられた「気がする」くらいの、奥深さのある仕事です。
「結果」を求めるのではなく、「ステージ」と「過程」を求めていくサロンワーク。
世代を超えて一緒にエキサイティングなクリエイションをしていきたいものです。
そんなわけでちょっと最後は宣伝←。
㈱ICHIE では、2014年を第２創業期元年と位置づけ、新しい展開を一緒に切り拓いていける仲間、美容師を探している真っ最中です。これからまさに上り坂をのぼっていこうとしている私たちのこれからの仕事も、決して楽チンなものではありませんが、「美容師になってホントよかった。」
そんな気持ちになれるステージだけは、お約束したいと思っています。
最後まで読んで下さり、何かを感じて下さったあなたこそ、ぜひ。
１度お会いしましょう。
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でわでわ。
hair design space i.chi.e（ヘアデザインスペースイチエ）
オーナースタイリスト／伊藤 護