「酸熱トリートメントって、どんな効果があるの?」〜イチエ髪質改善の手引き(9)

イチエ髪質改善の手引き 2024.09.28

イチエのブログをご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

千葉県浦安市堀江5丁目の美容院、

 

 

hair design space i.chi.e

 

 

(ヘアデザインスペースイチエ)で

 

 

代表を務めています伊藤護

 

 

(いとう・まもる)っていいます。

 

 

 

2024年ブログでお届けしている新企画

 

 

「イチエ髪質改善の手引き」

 

 

 

 

 

 

今回で9回目の投稿。

 

 

イチエでご好評いただいている「髪質改善」「ヘアエステ」関連の技術について。

 

 

今一度お客様と一緒に理論的なバックグラウンド、情報をシェアしながら。

 

 

より皆さまにご自分の髪のコンディションを自分で把握できる、理解できる。

 

 

自分の髪のことを、自分のコントロール下で楽しんでいただけるようになれる。

 

 

そんなあたりをゴールにしたコンテンツをお届けしています。

 

 

ボリューム感、けっこうたっぷりな分野なうえ、専門的な用語も少々織り交ぜていく内容になろうかと存じます。

 

 

なるべくわかりやすく。

 

 

「そうかなるほど」「そういうことなのか」「それでアレがそうなってたんだ」

 

 

今まで以上にイチエで提供している技術への納得感を得ていただけるきっかけになればと思っています。

 

 

毎月1本、合計12本の記事でお届けしていますので、ぜひ今回の記事も最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

◇ 9回目のテーマは最新版「酸熱トリートメントって、どんな効果があるの?」

 

 

 

美容室イチエでは、「髪質改善ヘアエステ」と呼ばせてもらっているメニュー。

 

 

一般には「酸熱トリートメント」と呼ばれている技術を採用してお楽しみいただいているのですが。

 

 

これまでも何回か、解説記事投稿させてもらっています。

 

 

あなたの髪は、酸性?それともアルカリ性?

 

 

髪のpHを下げた時に起きること〜イチエ髪質改善の手引き(3)

 

 

髪のエイジングケア、鍵を握るのは〇〇結合!その働きをレポートします!

 

 

 

せっかくなので↑記事ももう1度参照いただきつつ。

 

 

従来のトリートメントとはどういう違いがあるのか、なにがどうでどうなって、髪がキレイになっていくのか。

 

 

そのあたりを、今回は有効成分別にご紹介してみようと思います。

 

 

ぜひ最後までお楽しみください。

 

 

 

◇ 酸✖️ヘアケアのトップランナー!「ジマレイン酸」

 

 

 

まっさきにこれを思い出していただければいいと思います。

 

 

 

 

OLAPLEX ヘアケアシリーズ

 

(*美容室イチエではno.03〜no.07/no.04P までお取り扱いしています)

 

 

 

2014年アメリカの科学者のエリック・プレスリー氏とクレイグ・ホーカー氏が開発。

 

 

日本でも ’18年頃から専門的ヘアケア処理剤として爆発的な人気を博し、同年美容室イチエでも導入スタート。

 

 

このOLAPLEXの主成分が、「ジマレイン酸」

 

 

髪内部のS=S結合**を強化してくれる効果があると言われています。

 

 

**S=S結合って、なによ?

 

あなたの髪の形状(ストレート/ウェーブ/カールヘア)をつかさどってくれている、髪内部の大切な結合のひとつ。

 

(パーマやストレート、ヘアブリーチの時使う薬剤は、この結合に対して働きかけていくことになります。)

 

 

よく私たちのサロンでは、「 S=S結合 = 髪の【体幹】 」

 

 

なんて表現をしていますが、毛髪のもとになるタンパク質。

 

 

そのタンパク質の素になっている、アミノ酸(18種類)。

 

 

そのアミノ酸たちをくっつけ合う働きをするのが、S=S結合とされています。

 

 

つまり、

 

 

S=S結合の劣化

 

(→アミノ酸同士の結合劣化→タンパク質の生成不良)

 

→髪そのものの形状の変化(≒劣化)

 

 

OLAPLEX(ジマレイン酸)の登場によって、従来のタンパク質(栄養)を補充していくだけのトリートメントとは次元の違う、「髪内部のS=S結合から強化していきましょう」の、いわばヘアケア新時代。

 

 

=髪質改善トリートメント の夜明けというわけです。

 

 

 

◇ 酸熱トリートメントといったらコレ!「グリオキシル酸」

 

 

 

ただ、このOLAPLEX が採用している「ジマレイン酸」という主成分。

 

 

 

これは、OLAPLEX が特許を取得している有効成分で、他社が同じジマレイン酸を使用したヘアケア商品を製造することは(今のところ)叶いません。

 

 

 

最近は国内外のメーカーでも、類似成分の「マレイン酸」を主成分に置いた商品が流通するようになっているんですが。

 

 

 

やはりS=S結合強化という観点ではどうしても、このOLAPLEX より有効な髪質改善と呼べる根拠が明らかになっている(説得力のある)プロダクトは今のところ存在していません。(あくまでも私個人の見解ですが)

 

 

 

ただ日本の技術力、美容師たちの底力、やっぱりすごいっす。

 

 

 

ジマレイン酸が使えないんなら、、、じゃあ!

 

 

 

 

先にあげたマレイン酸を主成分に置いたプロダクト然り。

 

 

 

サロントリートメントとして「酸」を効かせて、髪質改善を実感していただけるプロダクトは作れないか、、、!

 

 

 

2019年あたりから、様々な有効成分を効かせた「髪質改善トリートメント」競争があちらこちら。

 

 

 

 

 

 

美容室イチエからもその時々、「これは!!!」と思えるものがあれば採用、試行を重ねてきた時期がありました。

 

 

 

 

その紆余曲折、経て経て、残ったのが、。

 

 

 

 

この、グリオキシル酸。

 

 

美容室イチエでは、こちらのプロダクトをお客様の髪質に合わせて用事(pH)調整をしながら使用させてもらっています。

 

 

 

効果効能としてはやはり、「髪内部のS=S結合強化」

 

 

OLAPLEXの商品展開がホームケアに重きを置いているなかで、サロンケアとしての髪質改善効果を実感できる今のところ1番の成分=「グリオキシル酸」だと思っています。

 

 

 

◇ 保水性UPに効果的!「レブリン酸」

 

 

 

ここからは、もう少しだけ専門的なお話になってしまうんですが。

 

 

そんな優秀な「グリオキシル酸」

 

 

用事(pH)調整を経た上で施術させてもらっていても、やはり、それでも、の「酸」。

 

 

本来弱酸性の、私たちの髪。

 

 

 

 

 

くわえて、髪質改善効果をずいぶん実感できるようになった髪に対して、短い周期&高頻度で施術をしていくと、(あくまで私たちの指先感覚ですが)ややしなやかさが弱い、おさまりはいいけど、ちょっと質感が硬い感じがする。

 

 

 

 

 

いわゆる、過収斂のような状態を呈することがあると考えています。

 

 

そこで今年から導入している3つめの「酸」。

 

 

 

 

 

 

これがレブリン酸です。

 

 

 

熱反応を通して、髪内部の保水性を高めてくれると言われていて、美容室イチエでは特に、

 

 

「パーマ、カラーをしているわけではないんだけど、最近髪質が変わってきちゃって・・・」

 

 

ダメージ毛ではないんだけど、髪質の変化を感じ始めてきているお客様を中心に。

 

 

「(グリオキシル酸ベースの)髪質改善トリートメントを経て、ずいぶん髪がしっかりしてきた感じがする。」

 

 

スタイリングに手を焼いてしまうほどのコンディションではなくなってきたお客様に。

 

 

 

「では少し酸度を下げたレブリン酸ベースのトリートメントで保水性を高める(髪質改善)ケアをしていきましょう」

 

 

こんなご提案をさせてもらっています。

 

 

 

「髪質改善トリートメント」と謳う限り、本来は、

 

 

 

「これで、卒業でもいいと思います。」

 

 

 

 

 

ある一定のラインまで達した時点で、美容室イチエでは少しずつダウングレード(従来の補充型トリートメントへ移行)させていくことが可能だと考えていますし、トリートメントの本来の役割を考えると、いくら酸性領域とはいえ、pHに干渉する可能性のある髪質改善トリートメントのアプローチは頻度と強度に配慮しながら進めていくことが大切だと考えています。

 

 

 

◇ 酸熱トリートメントの、「熱」のおはなし

 

 

 

最後にもうひとつ。

 

 

 

酸熱トリートメントの「熱」のところ。

 

 

 

さらっとご説明しておきたいと思います。

 

 

 

まず最初の、「熱」。

 

 

 

 

 

 

トリートメント塗布後にかぶせさせてもらっているヒートキャップ。

 

 

ここで与えている熱は、髪の水分を活用しながら質熱でトリートメントの浸透を促進させようっていう目的のものです。

 

 

シンプルに、「効率UP」と考えてもらって大丈夫です。

 

(熱を与えずに25分、よりも熱を与えて15分の方がいいよねって話です。)

 

 

 

次に仕上げの時の、「熱」。

 

 

 

 

 

 

髪質改善トリートメントを受けていただいたお客様にはほぼもれなくアイロン熱を入れて仕上げをさせてもらうんですが。

 

 

これ、勘違いされやすいのですが、

 

 

 

 

アイロンで真っ直ぐに(ツヤツヤピカピカで、どや!うちのトリートメント!って)仕上げようということではなくて。

 

 

 

「トリートメントの後は、きちんと脱水しておきましょう。」

 

 

 

というのが、その主な目的です。

 

 

 

はて?脱水?とは??

 

 

 

詳しくはまた記事を改めてご説明させていただきますが。

 

 

 

アイロンの熱をかけてあげることで髪内部の水分のなかで「自由水」と呼ばれている水分を、脱水。

 

 

 

 

 

 

この工程を踏むと、補充したトリートメントの有効成分・タンパク質が髪内部の「結合水」と呼ばれている水分にしっかり吸着(脱水縮合なんて言ってたりします)。

 

 

よりトリートメントの有効成分・タンパク質の定着が良くなる(=持ちが良くなる)とされているんです。

 

 

 

グリオキシル酸に代表される、S=S結合を強化してくれる「酸性」の有効成分を、

 

 

 

「熱」の力で浸透。

 

 

 

 

 

そして、(脱水)吸着。

 

 

 

 

 

 

This is  酸熱トリートメント。

 

 

 

なんとなくわかっていただけたでしょうか。

 

 

 

◇ まとめ

 

 

というわけで今回もかなりのボリュームになってしまいましたが、お楽しみいただけましたでしょうか。

 

 

今回は、あらためての「酸熱トリートメント」のおはなしということで、

 

 

☑️ 髪に効く「最新版3つの酸」。ぜひ、お見知りおきを

 

☑️ 酸熱トリートメント(髪質改善ヘアエステ)は、「卒業」目指してご提案しているトリートメントなんですよ〜

 

☑️ 酸熱リートメントのあと、仕上げでやっているアイロンって「そういう目的」なんですよ〜

 

 

このあたりの情報がお届けできていたら嬉しいです。

 

 

分かりにくかったところはぜひイチエに来てくれたときに、あるいはLINEでもOKです。

 

 

教えてもらえるとまた次回以降のコンテンツ作りの参考にさせていただきます。

 

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

 

 

ではまた次回の記事で。

 

 

 

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